2025.03.03

玉井先生による「教育講演会」②~算数を身に着ける大前提とは~

玉井先生は、「算数的読解力」ということばをお使いになっていました。「読解力」ということばは、一般的には国語で使用されることが多いことは皆さまもご存じでしょう。

先生がおっしゃる「算数的読解力」は、「数学的論理力」と「日本語力」の二つの力から構成されるものだということでした。「日本語力」とはまさしく、「国語」で中心に学ぶものでしょう。ただし、「玉井式」と呼ばれる、玉井先生が考案された優れた学習ツールは、「算数」と「国語」を別物として考えるのではなく、「日本語力」をベースに「算数・数学」の「論理」を据えたところに、その本質があるように私には感じられたのです。

これは私の見解ですが、ことばをベースに論理を組み立てるのが「国語」、数字をベースに論理を組み立てるのが「算数・数学」です。「論理」が、筋道立てて考えること、すなわち、論理的思考につながっていきます。そして、我々が豊かな社会生活を営んでいくうえで、論理的思考が非常に大切なものであり、そこにこそ、だからこそ、国語、算数を学ぶ意義もあるのではないか、そう考えています。

玉井先生は、続いて「母語」と「母国語」の違いについてお話しになり、日本で実践されている学びには、「場面学習」がないこと、日本語にせよ、英語にせよ、言語の学習においては、この場面学習が大切であることを、中1英語の教科書から例文を取り、具体的にわかりやすくご説明くださったのでした。