小学４年生の授業

「次はちょっと難しいで。はい、Ａさん、主語は？」

女子生徒Ａ「『君に』。」

「ちょっと違う。この文の述語は何かな？」

女子生徒Ａ「『ぴったりだ』。」

「その通り。『ぴったりだ』の述語にぴったりの主語は何かな？」

女子生徒Ａ「『役こそ』。」

「そうや、正解。しかし、この問題、いまいち例文悪いな。『オオカミの役こそ　君にぴったりだ。』って、どうよ。どうせやったら、『赤ずきんちゃんの役』にしといてくれな、気ぃ悪いよな。『オオカミの役こそ君にぴったりだ。』なんて言われても、みんな全然嬉しないやろ？ところで、赤ずきんちゃんのお話、どんなお話やった？」

子どもたち「…」

「おじいさんは山に芝刈りに、おばあさんは、川に洗濯に行きました。おばあさんが川で…。」

女子生徒Ｂ「先生、それ…。」

女子生徒Ｃ「桃太郎…。」

「これは桃太郎やったな。ほんだら、赤ずきんちゃんは？」

女子生徒Ｃ「おばあさんがオオカミに食べられ、今度はおばあさんに変装したオオカミに赤ずきんちゃんが食べられ、～オオカミのおなかの中にいたおばあさんと赤ずきんちゃんを助けて、代わりに重い石を入れておなかを縫い付けてオオカミをこらしめた。」

「そうや。その通り。ちゃんと知ってるやんか。にしても、『オオカミの役こそ君にぴったりだ。』って例文は、もひとつや。そう思わへん？もうちょっと考えてくれな、なぁ。」