2024.07.01

池上彰先生の「夢に向かって」を視聴して ③

 子どもたちに、学研グループ特別講演、池上彰先生による「夢に向かって」を視聴して、要約と感想を書くよう指示したので、いくつか紹介している。中学生の書いてくれたものである。加筆訂正を施した。

 

  池上彰先生のお話を聞き、私の感じたことをまとめると「物事には繋がりがある」ということだ。            

 学生というのは、勉強、将来のこと、生き方など、様々なことで悩み、つまずくことがある。そして、「今やっていることに意味があるのか。」「どうして勉強するんだろう。」と、今の行動へ疑問を向けることが多い。私も勉強が分からなくなったり、嫌になったりすると「この勉強って、将来使うのかな。」と思う。しかし、この世の全ての学問は生活にとけこんでおり、繋がっているようだ。

 たとえば「地理」を学ぶとする。どの場所にどの国があるのか、どんな名前の山や海、川があるのか。ただただ言葉を丸暗記するのは難しい。そこで、「歴史」を用いてみる。「過去」に内戦があったため、○○という国がここにある。」「アフリカの国境は植民地のなごりがあるため直線的なものが多い。」など歴史をふりかえることにより、その場所に○○という国が分かるとともに、他国との関係性も理解することができる。そして歴史をさぐると文化があり、文化の始まりである「言葉」にふれることができる。日本だと「古文」というジャンルにつき、昔の生活、文化を知ることができ、また「歴史」へ繋がる。「数学」は身近なものなら買い物での計算、広く見ると、メディアでの因数分解である。因数分解とは、問題においての共通点のくくり出し、より簡単な式へ変化させることである。基本、ニュースで紹介されるでき事は0から100まで説明するのではなく、重要な部分の切り取りや、共通するものをまとめ、情報を簡略化し人々へ伝えられる。さらに「理科」も身近な学問の一つである。自然の事物、現象についての理解を深めることで、緊急時の冷静な判断や生活知識の発展に繋がる。

 基礎知識の派生により、「家庭」や「技術」「保健体育」「道徳」「美術」が生まれる。

 どのようなことにも繋がりというものがあり、その繋がりの途中には派生による未知の発見、トラブルが起こる。しかし、そのどれもが今の私たちをつくっていることにかわりはない。嫌なことでも、無駄と思うことでも、続けることで次へ繋がりを持たせることができる。止まらず、あきらめず、繋げるため進み続けることが勉強する意味であり、無駄をなくすことにも繋がる。これは私たちの存在意義にも繋がるのではないだろうか。

 

 

 冒頭二つの段落が感想で、第3段落から要約に入っている。「地理」「歴史」「古文」を書いたのだから、「数学」のところでは改行した方がいいことを理解してほしい。前半で「社会」「国語」、後半で「数学」「理科」とした方がわかりやすくなる。

 最終段落で要約のまとめを行い、同時に自らの考えも述べている。序論、本論、結論という「三段構成」によって書かれているが、文章構成を意識して書いたのなら、さすが特進科生と言ってよかろう。句読点の打ち方、表記の統一など、いくつか修正点はあったが、私の指示通り、メモを取りながら視聴したことは明らかである。