2025.02.06

冬来たりなば~ちょっと難しいけど~

小学校6年生の頃、朝礼での校長先生のお話で初めて聞いた言葉です。「文語調」と言われる、昔使われていた言葉なので、最初聞いたとき、何か変な感じを受けましたが、その言葉が今なお、私の記憶に残っているのは、言葉の持つ力がなせる技(わざ)なのでしょう。

校長先生のお言葉は、「冬来たりなば、春遠からじ」でした。イギリスの詩人、シェリーの詩を和訳したものです。

意味は、「寒い冬がやってきても、やがて暖かい春が巡ってくる。」これが表面的な意味です。そしてそこから、「つらく厳しい時期があっても、それを耐え忍んでがんばれば、やがて、それらが過ぎ去って、穏やかで豊かな時期がやってくる。それを信じて、一生懸命努力しよう。」といった意味になります。

受験生にとって、まさしく、つらく厳しい冬の真っ盛りでしょうが、やがて来る春の芽吹きのための努力、準備に精を出しましょう。それが、春の穏やかさ、豊かさを心から感じ取れる、大切な一歩になることは言うまでもありません。

受験生以外の皆さんにとっても、今週月曜日に立春を迎え、春は遠いところにあるのではなく、すぐそばまで来ています。「春遠からじ」なのです。