2024.05.10

「子どもたちの作品 ②」

 今回は、小学5年生の感想文を紹介する。一部、加筆訂正を施した。

 

 私は、ブログを読んで、言葉の持つ働きと言葉を学ぶ意義について考えました。(中略)       

 次に、私が思う、言葉を学ぶ意義は、将来の夢に近づくためだと思いました。理由は、将来の夢に近づくためには語い力を身に着けることが大切だと思ったからです。どういうことかと言うと、いろんな言葉を知り、語い力を身に着けておいたほうが大人になってから役立つと思ったということです。そしてもう一度「日本の四季について」を読むと、いろんな言葉が出てきて、中には私には分からない言葉も出てきました。

 言葉の持つ働きについて考えられたし、自分なりに文章にまとめることができました。言葉を学ぶ意義については、言葉の持つ働きよりも考えられました。

 

「語い」という言葉を知っているだけでも、特進科で学んでいる成果を出せている証明のようなものだろう。5年生になりたてのこの時期で「語い」という語句を自分のものにできている子どもは多くないはずだ。

 また、「自分なりに文章にまとめられ」たことは、すばらしい。それこそが、私が子どもたちに期待したことであったのだから。「将来の夢」が志望校合格だけを意味するのかどうかは別にして、語いが豊富であれば、入試に出題される文章であれ、趣味で楽しむ読書であれ、理解は確実に深まる。読解力はもちろんだが、表現力についても、語い力をベースにして、書く力や話す力(すなわち表現)を養成していくものなので、圧倒的に有利である。入試に限らず、将来どのような仕事をするにしても、語い力が高ければ高いほど、「役に立つ」ことはまちがいない。

 国語学習の目的は、単に入試で高得点を取るためだけにあるわけではない。将来、より豊かな人生を送れるようにするための基礎を作っている、そう考えてほしい。私に学ぶすべての塾生への願いである。