2024.05.19

感性を育むことについて ①

 「レプトン」で英語を学ぶ小学校1年生の塾生が登校する際、階段のところで出会った。見ると、白い花2、3本と、穂先に小さな実をつけた細い草を1、2本、右手に握りしめている。

 「摘んできてくれたん?」と尋ねると、「うん、来るときに咲いてたから、摘んできた。」とのこと。

 「ありがとうな。きれいな花を。」と言うと、こっくりうなずきながら階段を上がっていった。教室にいる、いつもニコニコF先生に、

「はい、これ。摘んできた!」と手渡しながら、F先生からのありったけの感謝のことばを浴びるであろう彼女を想像すると、気持ちが和らいだ。

 F先生によって活けられた花がカウンターの上に置かれている。見るたびに心が癒される思いである。もうしばらく、心優しい塾生の豊かな感性と、花の美しさに思いを寄せられるのはうれしいことである。

 親御さんの情操教育の賜物であろう。ただ、「F先生にこのきれいな花をあげたい。」そう感じさせるF先生の指導、子どもへの声掛けがあればこそでもあるだろう。

 学力だけではない、子どもたちの感性、感受性をも育める教育を提供できる場であり続けようと思う。